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所長のブログ

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パーキンソン病について

2010-04-03
小字症の方の作品
中平の手と比較
 所長の中平です。

 今日はいずみの病院の清家 真人Drのパーキンソン病とその薬についての講習会を受講させていただきました。

 現時点では、

・パーキンソン病を治す薬は無い
・進行を抑える薬も無い・・・が、可能性のある薬はある。
・薬と脳に電極?を埋め込む手術をすれば症状を比較的緩和することが出来る。

ということ、パーキンソンの症状を抑える薬も対症療法でしかないそうです。

 薬についてはデイサービスでは服薬管理の補助しか出来ませんし、急な服薬の中止は1日くらいではまず大丈夫だそうですが、3日以上の急な服薬中止は、悪性症候群

・意識障害
・高熱
・筋硬縮

を引き起こし最悪死にいたる恐れも有るとの事ですので、注意し無ければいけません。

 デイサービスで出来る取り組みも多くあったので、下記に記載します。

振戦と改善方法

1、薬剤によるもの
2、緊張・興奮⇒リラックスしてもらうこと
3、体位の工夫⇒一定の姿勢を維持すると振戦が強くなる。動かすと止めることができる。
4、力を抜くこと

浮腫と対策

1、原因となる薬物の量を減らす(原因の割合としてはあまり多くない)
2、運動の減少⇒筋収縮が少なくなると、静脈血・リンパ液が低い位置に留まってしまい、戻らなくなる。筋収縮がポンプの役目をし、体に循環させている為、運動量が不足すると腫れてくるのは当然。
3、外因による締め付け(足首をきつめの靴で締め付けて甲が腫れる等)

リハビリについて

・薬が効いている時間と効いていない時間での能力差が大きい⇒1日の総量を変えず少量ずつ服用
・薬を飲んでも効果が無い⇒パーキンソン病ではない?
 備考:パーキンソンの初期症状が歩行から出る場合はすくない。
・改善の主体はリハビリ⇒出来るだけ身体を動かすこと

パーキンソン病の人の転びやすい状況

1、つかまろうとして転倒⇒早くつかもうとし足を出す前に手を出してこける
 対処法:手すりの真下まで足を持っていってから手を出す。
2、方向転換⇒回りきる前に座ろうとする
 対処法:回る、座るの2動作に分ける
3、狭いところですくむ
 対処法:視覚的マーカーの使用

共通点⇒パーキンソン病の人は2つのことを同時に出来にくい。
     ⇒目印となるものがあれば動きやすい
       ・歩幅の改善⇒この線をまたいで下さい
       ・小字⇒大きななぞり字

清家Drより:

 2つのことを同時に出来るようになる為の訓練が理想・・・実際は難しい。ますは、一つ一つ区切って確実に出来るようになる為の訓練を行っていく。

 といった内容でした。自分が聞いて書いた内容なので多少ズレがあるかもしれません。

 流派や師によって解釈はいろいろありますが、自分の考える武術的身体も脳が鍛えられた身体、正しく身体を制御できる脳を作ることだと思っています。

 一調子の動きなどで呼ばれていますが、名人達人の動きというのは、一般の人の一つ一つ筋肉を順番に動かすのではなく、かなりの数の筋肉が同時に動きます。

 だから動きは異様に滑らかで角がありません。また伸筋、屈筋を正しく制御できているので、疲労が少なく関節に負荷が少ないのです

 スポーツ医学等では屈筋主導が絶対で伸筋・屈筋を効率的に制御することは出来ない・・・と言われていますが自分ですらある程度出来るのですから、誰にでも出来るはずです。

 前にも書きましたが、自分の身体の効率が3割上がったら、同じ動作をすることに対して負荷が半分になったら・・・すばらしいことだと思います。

・苦手な動作にチャレンジして制御神経経路を強化しようとしてください
・出来るだけ楽に身体を動かせるように無駄な力を抜こうとしてみたら・・・

世界が変わるかもしれません。

 出来ることがいつまでも出来るように・・・
 出来なくなってしまったことがまた出来るように・・・

後半は自分の意見を書かせていただきました。

 次回は「パーキンソン病のリハビリテーション」という内容で

〜6月4日 15:00〜16:30 いずみの病院7階 多目的ホール〜

にてあるようなので興味のある方はぜひ!!

 追記:パーキンソン病と診断されて10年になるという方で小字症のある方から大きな字で書かれた習字をいただきました。

 ここまで戻るのに何年もかかったし、気を抜けば小さくなるとおっしゃられていましたが、自分に希望を抱かせるには十分なものでした。

 幸のつどいに飾らせていただきます!

 





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